たらこと明太子の違いは?歴史と外国を巻き込む真相!

福岡のお土産「明太子」

先日、出張で福岡へ行って来ました。

家族へのお土産で買ったのは、言わずもがなの明太子……。でも、そのとき、ふと思ったんです。

「あれ?明太子とたらこの違いって何だろう?」

……と。

そして、調べていったところ、かなり奥深い歴史が潜んでいることがわかりました!

実生活で使える知識はもちろんながら、知っておくと「パパ、すごい!!」と家族にモテモテになる情報をお伝えしていきます(^^)

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一般的な「たらこ」と「明太子」の違い

まず、実生活で使える一般的なお話をすると、明太子とたらこの違いは……

辛いか辛くないか

これだけです( ̄▽ ̄;;

違いは辛いか辛くないか

「たらこ」は……

一般にたらこと呼ばれるものは、スケトウダラ(スケソウダラ)の卵巣を塩漬けにしたものを指すことが多い。

https://ja.wikipedia.org/wiki/たらこより引用

 

「明太子」は……

今日では、単に「明太子」といえば辛子明太子を指すことが一般的である

https://ja.wikipedia.org/wiki/たらこより引用

辛子明太子(からしめんたいこ)とは、スケトウダラの卵巣(たらこ)を唐辛子などで漬け込んだもの。

https://ja.wikipedia.org/wiki/辛子明太子より引用

 

つまり、まとめると……

  • たらこ=スケトウダラの卵巣の漬け
  • 明太子=スケトウダラの卵巣の唐辛子漬け

ということなんです。

ですから、レストランへ行って、「たらこパスタ」とあれば塩味ですが、「明太子パスタ」とあれば辛子が使われて辛い可能性がある、ということになります。

 

より奥深き“明太子ワールド”へ……

で。実生活で使えるレベルだけで言えば、ここまでの知識で十分です。

ですが、大人であればもっと高みを目指したいもの。ましてや、明太子をお土産に持って帰ったときに「パパすごい!」と、家族にモテモテになるためには、より深い“明太子ワールド”を知る必要があります

次からは、より高みを目指すため、ディープな“明太子ワールド”へご案内いたします!!

 

もともと「明太子」も「たらこ」も同じ意味

さて。ここまででお気づきだと思いますが、たらこも明太子も同じ原料からできています。どちらも「スケトウダラの卵巣」から出来ているものですよね?

もっと言うと、調理・加工されていない「スケトウダラの卵巣」そのものを「たらこ」とも呼びます。つまり、「たらこ」は、加工前と加工後の「すけとうだらの卵巣」全般を指すわけです。

で。実は、「明太子」も、元々は全く同じ意味を指します。「スケトウダラの卵巣」そのものを指し、加工前と加工前に関わらず、辛子が使われようが使われまいが、「スケトウダラの卵巣」を意味していたんです。

 

方言としての「明太子」

これはどういうことかと言うと、「明太子」とは、もともと「スケトウダラの卵巣」を指す方言なのです。しかも、日本ではなく朝鮮半島の。

朝鮮語で、スケトウダラを「明太」(ミンタイ)もしくは「明太魚」(ミンタイユー)と呼ぶことに由来する。ただし朝鮮語においてはタラコのことを「明卵」と呼ぶため、明太子という表現は日本独自のものである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/辛子明太子より引用

つまり、「明太」は朝鮮半島から入ってきた言葉なのです。

さらに、戦前、朝鮮半島に住んでいた日本人が、スケトウダラを意味する「明太」のことを「メンタイ」となまって呼ぶようになったとも言われています。

「明太子」は、その「明太(メンタイ)」(=スケトウダラ)に「子」がついたものなので、そのまま「スケトウダラの子ども(卵)」を指します。

つまり、日本と韓国という地域の違いや、呼び方の変遷の違いだけで、もともとは「たらこ」も「明太子」も、同じ「スケトウダラの卵巣」を指す言葉なのです。

 

【豆知識1】
ただし、辛子明太子を初めて作ったとされる『ふくや』のホームページには、「明太子」という言葉は、創業者の川原俊夫氏が独自に名付けたものだとされています。
もともとは、「明太(メンタイ)」だけで、親のスケトウダラも その卵もひっくるめて呼んでいたとのことです。
どちらにしても、「明太子(メンタイコ)」という呼称が日本で生まれたのは、戦後になってからというのは確かでしょう。

 

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「辛子明太子」という異変

ここまで見てくると、元々「たらこ」と「明太子」は、同一の意味を持ちつつも、あくまで使われる地域が違うため、混同されることはなかったということが言えます。

ですが、歴史の移り変わりとともに、異変が生じてしまいます。

その異変が生じた原因は何かというと、辛子明太子の広まりです。

辛子明太子という異変

戦後の辛子明太子の広まり

辛子明太子は、昭和24年、『ふくや』創業者の川原俊夫氏が初めて作ったと言われています。俊夫氏は、若いころに朝鮮半島の釜山で食べた明卵漬(スケトウダラの卵を漬けたもの)を再現すべく、辛子明太子を開発したのです。

そこから、福岡県の博多を中心に、辛子明太子を製造する会社が多数生まれ、さらに、高度経済成長期における交通機関の発達により、辛子明太子は「博多の名産品」として全国へと広まることになりました。

 

「明太子」という言葉の波及

そして、言わずもがなですが、同時に「明太子」という言葉も全国へ広まることになります。

つまり、もともとは朝鮮半島を起源とする言葉が、福岡博多の辛子明太子業者さんたちの手により、「明太子」という言葉として確立し、全国へ広まる結果となったのです。

 

【豆知識2】
こういった流れを見ていると、明太子の普及は、戦後日本の発展の象徴とも言えるでしょう。
そもそも、スケトウダラの水揚げがない福岡で、北の海で獲れるスケトウダラを使った名産品が生まれるというのは、非常に興味深いエピソードです。
今も、博多の明太子は、北海道や北の海で獲れるスケトウダラの卵を使って製造されていますが、これは物流の発展が無ければ出来ないことであり、現代の豊かな日本だからこそ起こる現象と言えるでしょう。

 

地域による意味の違い

そして、ここから、日本の地方によって「たらこ」と「明太子」の指す意味に違いが生じていきます

先ほど、戦後に明太子という言葉が全国へ広まったとお伝えしましたが、もともと日本の各地には、スケトウダラの卵を指す「たらこ」という言葉がありました。

ですので、もともと同じ「スケトウダラの卵」を意味する「明太子」であっても、すでにその地域に根付いている「たらこ」という言葉に取って変わることはできません。

その結果、起こったことは、「明太子=辛いたらこ」という意味づけだったのです。

そう。最初にお伝えしたように

  • たらこ=スケトウダラの卵巣の漬け
    (あるいは、スケトウダラの卵そのもの)
  • 明太子=スケトウダラの卵巣の唐辛子漬け

という使い分けがなされるようになったのです。

 

西日本の一部では違う意味

ですが一方で、辛子明太子の発祥地である福岡や、西日本の一部では、違う現象が起こります。

辛子明太子の生産と消費が多い福岡市をはじめとした西日本の一部地方では、唐辛子を使わない、本稿で説明しているたらこを「明太子」と呼び、辛子明太子とは明確に呼び分けている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/たらこより引用

とあるように、「辛子明太子」はあくまで辛い明太子であり、単なる「明太子」は普通のたらこを意味するようになったのです。

つまり、西日本の一部の地域では……

  • 明太子=スケトウダラの卵巣の漬け
    (あるいは、スケトウダラの卵そのもの)
  • 辛子明太子=スケトウダラの卵巣の唐辛子漬け

という意味で、使い分けられる場合があるのです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

かなりマニアックな解説になってしまいましたが、こうやって「たらこ」と「明太子」の違いを追うだけでも、日本の歴史であったり外国との関係が見えて来ますね(^^)

もう一度、要点をまとめると……

  • 一般的には「たらこ=塩漬け」「明太子=唐辛子漬け」という違い
  • もともと「明太子」も「たらこ」と同じ「スケトウダラの卵」を意味する
    (朝鮮半島を起源とする方言だった)
  • 戦後、辛子明太子の普及により「たらこ」と「明太子」が混在するようになり、先ほどの「たらこ=塩漬け」「明太子=唐辛子漬け」という使い分けがされるようになった
  • ただし、西日本の一部では「たらこ」という言葉はあまり使われず、「明太子=塩漬け」「辛子明太子=唐辛子漬け」という意味合いで使われるケースがある

ということになります。

ぜひぜひ辛子明太子をお土産にされる話は、こんなエピソードも添えて、ご家族を楽しませてあげて下さいね(^^)

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