2015年12月、和泉中央駅と南海難波駅を最速で結ぶ『泉北ライナー』が導入された。

だが、泉北近隣の地元に住む人たちに聞くと、評判がからきし悪い。というか、「あんなの、乗る人おるんですかね?」という呆れ声まで聞こえてくる。

泉北ライナー

あ。冒頭で書き忘れてしまったが、私は、泉北高速鉄道沿線に住んでいる。そんな私の周りでは、泉北ライナーへの疑問や不満の声ばかりなのだ。

だが、本当に泉北ライナーは悪いものなのか?

・何の利点も無い特急なのか?

・問題があるとすれば、どこにあるのか?

実際に乗りながら検証してみた!!

 

◆料金が2倍になってしまう特急

『泉北ライナー』は、和泉中央駅と難波駅を最速の29分で結ぶという特急電車である。特急料金510円(子ども260円)を払えば乗車することができる。

だが、もちろんのことながら、この特急料金は乗車券とは別だ。和泉中央駅〜難波駅の乗車券は550円なので、510円の特急料金がプラスされると、合計で1,060円の料金となる。

つまり、通常料金のほぼ2倍の金額になってしまうのだ。

ゆえに、「あんな割高な特急、乗る人おるんですかね?」という声につながっている。

 

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◆特に速くならない特急

さらに、地元住民から疑問の声が上がっているのは、料金の面だけではない。時間に関してもそうだ。

泉北ライナーのキャッチコピーでは「最速29分」と謳われているが、ぶっちゃけ言うと、地元住民から見れば「最速」でもなんでもない

なぜなら、追加料金なしで乗れる「準急行」や「区間急行」も、約30分で行けるからだ。

「もともと30分ちょいで行けるのに、なんでわざわざ特急作ったんや?」という話に、地元ではなっている。

*ちなみに……準急行なら34分。区間急行なら31分である。

「特急」というのは、「特に急ぐときに乗る」「めっちゃ速い!!」というもののはずだが、泉北ライナーは時間短縮が特に感じられないので、その存在意義が疑問視されているというわけだ。

空席だらけの泉北ライナー

しかし、だからと言って、泉北ライナーに利点が無いというわけではない。

 

◆「必ず座れる!」という利点

そんな泉北ライナーだが、実際に私も乗ってみた。すると、この電車の利点が浮かび上がってきたのである。

それは「必ず座れる!!」ということだ。

「は? そんなことか?」と思われるかもしれないが、少し待っていただきたい。

 

●小さい子連れでも快適♪

私が初めて泉北ライナーに乗ったのは、家族と一緒だった。

私たちには、1才9ヶ月の娘がいる。そして、その日は遠方に旅行へ行くため、荷物が多かった

そんな状況だったので、確実に座れる泉北ライナーは非常にありがたかったのだ。

娘はまだまだ小さく、電車に乗るとじっとしていない。じたばたと動いたり、時には声を上げたりもする。

いつも電車に乗るときは、正直、肩身の狭い思いをしてしまう。それが、旅行用の大きな荷物を抱えてとあっては尚更だ。

泉北ライナーの座席

もし泉北ライナーではなく、準急行や区間急行であれば、ずっと娘を抱いてずっと立ったままだったろうし、周りに迷惑をかけてしまっていたでだろう。

つまり、泉北ライナーの大きな利点は

・必ず座れる

・ゆったりと過ごせる

・大きな荷物も気にならない

というものなのである。

 

●通勤・通学で使うメリット

これはもちろん、家族連れだけではなく、通勤・通学の場合にも当てはまる。

  • 会社に行くまでに、満員電車で消耗したくない場合
  • 取引先へのプレゼンがあって、精神を集中したい場合
  • 学校で大切なテストがあって、集中して勉強したい場合
  • 仕事で疲れて帰るときに、ゆっくりと休みたい場合

などなどには、この「必ず座れる」というポイントは大きな効果を発揮する。

実際に、私も、仕事の関係で一人で乗ったときには、ゆったりとパソコンで作業することができた。

だから、こういった観点から見れば、泉北ライナーには大いに存在意義があるし、特急料金の510円も決して高くないと言えよう。

 

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◆評判が悪い本当の理由

ならば、なぜ近隣住民には、泉北ライナーの評判が悪いのか?

先ほどまでお伝えしてきた「料金が高い」「時間短縮にならない」という理由であれば、単に乗らなければいい話である。泉北ライナーではなく、今までどおり、準急行や区間急行に乗れば良いのだ。

だが、周りの声を聞きながら突き詰めて考えると、不満を呼ぶ大きな要因が浮かび上がってきた

それは、泉北ライナーそのものではなく、泉北ライナーが他の電車に及ぼす悪影響である。

具体的に言うと、泉北ライナーにかち合うと、次の準急行や区間急行までめっちゃ待たされるということだ。

 

●泉北ライナーのせいで時間ロス!

実はこれは、私自身も経験がある。そのエピソードをお話しさせていただくと……

その日は、仕事の関係で大阪市内に出ており、夕方、泉北方面に帰ろうと南海難波駅に着いた。すると、いつものホームから、和泉中央駅行きの準急行が出発したところだった。

時計を見ると、16時27分。

通常、難波から和泉中央行きの電車はおよそ10分間隔で発車しているので、いつも通り次の電車を待った。

だが、その数分後、私は驚きの光景を目にする……。

「え? 泉北ライナー?!?!」

そう。ホームに入ってきたのは見慣れない車両。18時35分発の和泉中央駅行き泉北ライナー65号だったのだ。

その日は一人だったし、特段急ぐ用事もなかったので、わざわざ特急料金の510円を払おうとは思わない。

となると、次の準急行か区間急行を待つことになるのだが……

「ええ?! 次の準急は45分発?!」

そう。16時27分から16時45分……つまり、次の準急行まで20分近くも待つことになってしまったのだ。

難波駅の泉北ライナー

もともと10分間隔に慣れていた地元住民にとって、これはストレス以外の何物でも無い。

聞くところによれば、私の妻や友人も、泉北ライナーの時間にかち合ってしまったことで、長く待たなければならなかったという不満の声を聞いている。

つまり、泉北ライナーがあることによって、準急や区間急行に乗る人に支障が出ているのだ。

だから、地元住民に評判が悪いのは、泉北ライナーそのものへの不満なのではなく、泉北ライナーが及ぼす他の電車への影響のためなのである。

 

◆泉北ライナーと上手く付き合うには?

とはいえ、不満ばかりを訴えても、何の解決にもならないし、鉄道会社にも色々な思惑やオトナの事情があるだろうから、そう簡単にダイヤが改正されることも無いだろう。

「半年か一年したら、減便されてマシになるのでは?」という噂もあるが、あくまでも噂の域を出ない。

であれば、地元住民としては、泉北ライナーに不満や疑問を投げるだけではなく、上手く付き合っていくことを考えるしかあるまい。まるで、突然引っ越してきた隣人と付き合うように……。

だが、問題となるのは、先ほど出てきたように「待たされる」という点なのだ。しかも、泉北ライナーの便数は比較的少ない。

であれば、「いつ走っているのか?」を何となくでも把握しておけば、先ほどのような不幸な事態も避けられるであろう。

光明池駅の時刻表

ちょっぴり最寄駅の時刻表をチェックし、泉北ライナーの時間を避けて出かけることを心がけようと思う。

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